この記事では、数学Ⅲで登場する部分積分法のちょっと変わった解法を紹介。
意外と知らない人も多いが、結構重宝するのでぜひ身につけていただきたい。
目次
- xk×(三角関数or指数関数)の積分
- xk×(対数関数)の積分
- まとめ
x^k ×(三角関数or指数関数)の積分
例題 $$\int x^2sinx dx$$
これを、被積分関数に注目して解いていく。
手順① 三角関数のみ積分
$$x^2(-cosx)$$
手順② xで微分
$$(-x^2cosx)’ = x^2sinx-2xcosx ・・・A$$
手順③ 余分な項を消去するために、微分して+2xsinxが現れるような関数を探す。
この際、三角関数を積分することを意識!
$$(2xsinx)’ = 2xcosx + 2sinx ・・・B$$
手順④ 再び余分な項が現れたため、微分して-2sinxが現れるような関数を探す。
$$(2cosx)’ = -2sinx ・・・C$$
手順⑤ A、B、Cを足し合わせる。
$$(-x^2cosx + 2xsinx + 2cosx)’ = x^2sinx$$
よって、$$\int x^2sinx dx$$ $$ = -x^2cosx + 2xsinx + 2cosx + (積分定数)』$$
ポイントは、xk×(三角関数or指数関数)を積分する際は、手順①で三角関数or指数関数を積分すると、xの指数が減り、うまくいくということだ。練習問題では指数関数verでその感覚を実感していただきたい。
x^k ×(対数関数)の積分
例題 $$\int x^3logx dx$$
これを、被積分関数に注目して解いていく。
手順① x3のみ積分
$$(\frac{1}{4}{x^4})logx $$
手順② xで微分
$$(\frac{1}{4}{x^4}logx)’ = x^3logx + \frac{1}{4}{x^3} ・・・A$$
手順③ 余分な項を消去するために、微分して-x3/4が現れるような関数を探す。
$$(-\frac{1}{16}{x^4})’ = -\frac{1}{4}{x^3} ・・・B$$
手順④ A、Bを足し合わせる。
$$(\frac{1}{4}{x^4}logx -\frac{1}{16}{x^4} )’ = x^3logx$$
よって、$$\int x^3logx dx $$ $$= \frac{1}{4}{x^4}logx -\frac{1}{16}{x^4} + (積分定数)』$$
このタイプの積分のポイントは、logxを微分することにより、xkの次数が下がることだ。練習問題で確認してみるとよい。
まとめ
【微分から積分をつくる】
xk×(三角関数or指数関数) → 手順①で(三角関数or指数関数)を積分
xk×(対数関数) → 手順①でxkを積分
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